ハラ ヒトシ   Hara,Hitoshi
  原 仁司
   所属   経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1994/04
形態種別 論文その他
標題 反転する「虚」「実」-「富嶽百景」拾遺による太宰治の文体論
執筆形態 その他
掲載誌名 『文芸と批評』
出版社・発行元 文藝と批評の会
概要 「潜在二人称的な説話体」と呼ばれる太宰の文体には、メタフィクション的な要素もむろんひそんでいるわけだが、それよりももっと重要なのは、太宰が少壮の頃から演劇に興味を抱き、とりわけ江戸演劇からの影響を多大に被っていた、という点であろう。歌舞伎、浄瑠璃、義太夫を好んだ太宰の小説には明らかに演劇のミメーシス性が内蔵されており、それが太宰独特の「語り」を生む要因になっていたとも言える。この「語り」の問題を、とくに中期の『富嶽百景』を分析することで読み解いてゆく。