フダ コウジ
FUDA Koji
布田 功治 所属 経済学部 経済学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2012/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | アイスランド通貨金融危機研究序説―国際資金フローの変化に焦点を当てて― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『東海大学紀要政治経済学部』 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (44),165-178頁 |
概要 | 本稿は、米国初世界金融危機の悪影響を受けた初の欧州諸国であるアイスランドに焦点を当て、小国に過ぎないアイスランドで世界的に注目を集めるほどの金融業がどのように興り、その後、バブル、バブル崩壊そして通貨危機に至ったのかについて、国際金融史の視座から分析する。本稿の分析結果に基づくと、アジア通貨金融危機に直面したタイ同様に、アイスランドでも金融コングロマリットと呼ばれる財閥がレバレッジ・バイアウトの手法を利用して、金融業の発展やバブル、そして通貨危機の発生に大きく関わっていた。また、本稿の分析結果による有益な示唆としては、見かけ上の直接金融が発展していたアイスランドでも間接金融中心のタイと類似したメカニズムでバブル、バブル崩壊そして通貨危機が発生したことを示したことである。それによって、単に間接金融から直接金融への移行を重視するだけでは、金融の安定性を確保し得ないことを指摘できると言えよう。 |