イシヅカ タカオ
Ishizuka,Takao
石塚 隆男 所属 経営学部 データサイエンス学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2022/03 |
形態種別 | 論文その他 |
標題 | ビッグデータを用いた地震データサイエンスの試み |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 亜細亜大学経営学論集 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 亜細亜大学経営学会 |
巻・号・頁 | 56(1),1-14頁 |
総ページ数 | 14 |
著者・共著者 | 石塚 隆男 |
概要 | 本稿は、米国地質調査所(USGS)が公開する地震カタログのビッグデータを用い、地震データサイエンスにより巨大地震間の連動性について知見を得ることを目的とする。
今回、地震間の連動性を調べるために、自然言語処理の手法であるbigramの考え方を応用し、分析を行った結果、連動性が示唆される知見が得られたので報告した。 地球規模で、地震イベントのデータを収集し、対を作成し、地域間の関連の強さを可視化した結果、日本に関しては、先行地震の地域により日本列島のどこで地震が発生するかに関して異なることが明らかになった。現在の科学技術では地震予知は困難であるが、先行する地震の発生により近いうちに地震が起きる可能性を検知できれば、多少の備えができると思われる。 今回、bigramを構成するためのウィンドウの幅を60日としたが、本震と余震の時間間隔は数年の場合もある。しかし、ウィンドウの幅をいたずらに大きくすることは無関係な地震まで多く拾うことになりかねない。bigramは単純なモデルであり、各地の地震の履歴情報は活用されていない。地震の連動性を分析するためにより精緻なモデル化が必要である。人間が把握できているのは地表に見えているごく一部の活断層のみであり、潜在的な活断層が無数に存在する。過去の地震の震源の深さをデータとしてどう活かすかも検討する必要がある。また、地震との関わりにおいて、特定の火山の噴火にのみ注目するのではなく、地球規模で地下のマグマの動きを推測する必要があろう。 |