マツモト ケンシン
Matsumoto,Kenshin
松本 賢信 所属 法学部 法律学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1993/10 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 「シベリア・ノート」と『死の家の記録』 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 日本ロシア文学会ロシア語ロシア文学研究 |
巻・号・頁 | 25号 |
概要 | 本稿は、ロシア文学の研究者を対象にしたドストエフスキイ文学に関する専門的研究である。「シベリア・ノート」の実質482個の書きつけが、『死の家の記録』という具体的な文学作品の中でどのように用いられているか、その態様を見ると、主として三つの事実-即ち①表現の多くは変形されて用いられている、②特定の会話の描写の中で集中的に用いられている、③表現の主体は主要人物ではなく、端役的な囚人たちである-に気付く。これらは、『死の家の記録』が、監獄における作家の体験をそのままの形で再現しようとしたドキュメンタリー小説ではなく、むしろ創作色の濃い芸術作品であることを示しているように思われる。なお、論文の末尾にはロシア語によるレジュメが付されている。 |