オオハラ シュンイチロウ
OHARA Shunichiro
大原 俊一郎 所属 法学部 法律学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2015/04 |
形態種別 | 論文その他 |
標題 | ドイツのインテリジェンス文化における合理主義の伝統―日独実践倫理をめぐる諸考察― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『情報史研究』 |
巻・号・頁 | 6,37-50頁 |
概要 | 本論文ではドイツ連邦情報庁(BND)やドイツ連邦軍の源流であるプロイセン参謀本部の理性派参謀将校の知的伝統を掘り下げ、ドイツ情報史において「理性人から工作人へ」という過程を経て「理性人への回帰」へと帰着した精神遍歴は、日本中世精神史において一種の合理主義と位置づけられる「武人の文道重視(文武両道)」や「道理の尊重」から、動乱期における富国強兵のための実用主義的器量論(一種の工作人)を経て近世日本における「儒学の受容」へと帰着する精神史上の遍歴過程と比較可能であり、かつ両者の帰結は第二次世界大戦期に日本で猖獗を極めた「精神主義という名の精神喪失」とは正反対の精神世界であることを論じた。そのためマイネッケ『ドイツの悲劇』で展開された一面的な参謀本部批判を越えて両国の実践倫理に深く根差している合理主義への理解を推し進める必要があると指摘した。 |