シブヤ ミツヨシ
SHIBUYA Mitsuyoshi
渋谷 光義 所属 法学部 法律学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1998/06 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 「手形の無因性と人的抗弁の制限」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 法学政治学論究 |
出版社・発行元 | 慶應義塾大学大学院法学研究科内・法学政治学論究刊行会 |
巻・号・頁 | 37号,153-197頁 |
概要 | 手形法17条本文が規定する人的抗弁制限の理論的根拠について、我が国の多数説の源流であるドイツの判例・通説を尋ね、批判的な検討を試みたのが本稿である。我が国の多数説が好んで使用する表現(=手形債権の裏書譲渡とともに不当利得の抗弁権が付着して移転する。)は比喩であるにすぎない。手形債務の「法律上の原因」の欠缺に基づく不当利得の抗弁権は、不当利得返還請求権の当事者間で認められる属人的な抗弁権であり、このような抗弁権は手形債権の裏書譲渡によって裏書人から被裏書人に当然に引き継がれていくべき抗弁ではない。手形法17条の人的抗弁制限の理論的根拠は「手形の無因性」に求めることができる。 |