シブヤ ミツヨシ
SHIBUYA Mitsuyoshi
渋谷 光義 所属 法学部 法律学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2016/01 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 「偽造手形の追認の可否」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 亜細亜法学 |
出版社・発行元 | 亜細亜大学法学研究所 |
巻・号・頁 | 50(2),87-129頁 |
概要 | 手形偽造に関する研究の一環として、「偽造の追認の可否」をめぐる問題を考察したのが本稿である。署名代理の可否、手形行為の文言性・要式性、代理行為と代行行為の構造という観点から分析すると、手形の偽造においては、追認の対象となるべき手形行為が存在しておらず、一切の追認を否定する説が支持されるべきである。一切の追認を否定する説のもとでも、被偽造者による追認の可否が問題とされてきた場面において、例外的に、被偽造者が「権利外観理論」によって手形責任を負う場合、さらには、被偽造者による偽造の事実の主張が「信義誠実の原則」に従って許されず、被偽造者が手形債務を負っているのと同様に取り扱われる場合が存在しており、一切の追認を否定する説は必ずしも不都合な結果を生じさせるわけではない。 |