ハン ウントー
Fan Yuntao
范 云涛 所属 都市創造学部 都市創造学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1991/07 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 「農地改革法制定の政治過程---GHQと日本政府との相互関係を中心に---」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 京都大学法学会『法学論叢』(修士論文) |
巻・号・頁 | 129巻4号 |
概要 | 戦後直後に、アメリカ占領軍の主導の下に日本の政治経済体制に対する一連の非軍事化、民主化をねらいとする戦後改革が断行された。経済システムの諸分野もつとも徹底した民主化改革が実現できた農地改革のケースを取り上げ、改革の構想から立案とその決定過程に見られる日米アクターをめぐる相互作用のダイナミズムの展開について政治過程論的アプローチに基づいて解明したのがこれである。実証分析を通じて得られた結論には、①アメリカ側が農地制度の改革に示した関心は政策形成の段階において、そもそも財閥解体の場合ほど重視しなかったこと;②逆に日本側ハ長期にわたり自作農創設や小作権の強化措置に見られたように、改革のための受け皿を戦前、戦時中を通して準備してきたので、占領下の改革を行なうのに有利な諸条件が整っていたこと;③和田博雄という、日米双方から信頼を得た協力者が中心的な役割を果たしたことが、改革法の制定とその後の実施を成功裏に導かせた要因であった、という指摘が得られた。 |