ハン ウントー
Fan Yuntao
范 云涛 所属 都市創造学部 都市創造学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2009/01 |
形態種別 | 論文その他 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「知的財産権をめぐる日中間経済紛争に関する実証研究」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | アジア研究シリーズ、N067 |
出版社・発行元 | 亜細亜大学アジア研究所 |
巻・号・頁 | No.67 |
概要 | 2008年8月1日、北京五輪開催直前に、中国経済法制のダイナミックな変動を象徴するかのような出来事が生じたことで、世界のメデアーが一斉に注目しはじめた。なぜなら、そもそも社会主義国家には馴染むはずもない『独占禁止法』の施行が始まったことである。さらに世界の多国籍企業や日系企業を驚かせたのは、同法五十五条には、「知的財産権の濫用をもって正常な市場競争を排除する行為を禁ずる」趣旨の条文が定められたことである。すなわち、昨年8月30日付けで制定、公布された独占禁止法において、事業者集中排除やカルテル行為と行政権よる競争阻害等の規制を除いて、新たに知的所有権の濫用規制を加えた為、外資系企業の技術優位を背景にした中国市場シエアーの拡大、技術開発、移転ビジネスのネットワーク構築にとって、いつでも独占禁止法による制裁が課せられる危険性があることを宣言された。従って、対中進出日系企業にとって、新たな知財ビジネスリスクが従来の文脈と異なる方向で急に浮上してきたのである。本稿では、WTO加盟以降に見られた日中間知財権紛争の実態を調査分析し、トラブルの原因、背景を明らかにした上で、望ましい解決方法を指摘した。 |