コタケ ナオコ
KOTAKE Naoko
小竹 直子 所属 国際関係学部 多文化コミュニケーション学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2023/02 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
査読 | 査読あり |
標題 | 学習者が使用を回避する「ところがある」の用例分析 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 亜細亜大学学術文化紀要 第41号 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 総合学術文化学会 |
巻・号・頁 | (41),1-22頁 |
総ページ数 | 22 |
担当区分 | 筆頭著者 |
著者・共著者 | 小竹 直子 |
概要 | 「心配性なところがある」「短気なところがある」のように、日本語母語話者人の性格を表す際には「~ところがある」という表現をよく使用するが、日本語学習者はしばしばこれを回避し、「心配性だ」「短気だ」と表現しがちである。本稿では、日本語学習者が日本語母語話者に比べて「ところがある」を回避しやすいのはどのような場合かを調査によって特定し、回避の原因を考察した。その結果、母語話者が「ところがある」を使用しやすく、学習者が回避しやすいのは、それが使用される談話において全体と部分の関係に焦点を当てる文脈が存在する場合であることが観察された。このことから本稿は、「自分が述べようとしていることは全体の中の一部であって、全体を見ればそうではない側面もある」ことを表明しようとする意図で母語話者は「ところがある」を使用し、非母語話者はそのような表現スタイルを重視しないため回避が起こるのではないかと推論した。ただ、これは仮説段階であり、今後広く自然談話を観察したうえで、検証されなければならない。 |