ミズノ アスカ
MIZUNO Asuka
水野 明日香 所属 経済学部 経済学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2020/05 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 日本占領下のビルマにおける稲作計画 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 東南アジア 歴史と文化 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 山川出版社/東南アジア学会 |
巻・号・頁 | 49,148-167頁 |
総ページ数 | 20 |
概要 | 日本占領下の1944年にビルマで実施された稲作計画(paddy cultivation scheme,saikpyo-yei simankein)を分析し,形式的には独立を果たしたビルマの内政への日本軍の干渉に対するバモー政府の対応を明らかにした。ビルマの稲作計画は,日本内地において1938年以降に発達した一連の政策と類似しており,直接的に示す文書は残存していないが,稲作計画の立案には日本軍が深く関わったと思われる。バモー政府は,この稲作計画を利用して,農村部の組織化を目論んだ。農業委員会には大政翼賛組織や国家奉仕団のメンバーを含めさせ,委員会が選定した小作人に不在地主の農地を強制的に耕作させることを「分配」と呼び,予定されている農地改革との関係を示唆して民心を掌握しようとした。稲作計画には,明らかに食料増産以上の目的が込められていた。また稲作計画を実際に推進したのは,バモーのバックアップを受けた共産党のタントゥンであった。 |