オオノ リョウジ
Ono,Ryoji
大野 亮司 所属 国際関係学部 国際関係学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2000/05 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 「読む・書く・死ぬ-夏目漱石『こゝろ』のオペレーション-」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『日本近代文学』 |
出版社・発行元 | 日本近代文学会 |
巻・号・頁 | 第62集,166-181頁 |
概要 | 夏目漱石『こころ』を構成する言葉の作用は、“読む・書く・死ぬ”という3語の組み合わせで表現できる。〈読者〉が“死ぬ”ことについて“書かれたもの”を“読む”ことによって能動的に生み出す個々の解釈と解釈行為は、作品の言葉が担う諸機能を通じて、結局作品の“語りの現在”にあたる「今」「ここ」の無限定的な〈一般性〉に従属する〈特殊〉な事例として位置づけられてしまい、それぞれの単独性や歴史性は抑圧されてしまう。この構図を覆すことは実は相当難しく、しかもこれと同質のものは歴史的・社会的に広く存在してきたと言える。『こころ』を構成する言葉の作用は、それぞれの“今”“ここ”がもつ単独性や歴史性の考察に際して重要な課題を呈示している。 |