シブヤ ミツヨシ
SHIBUYA Mitsuyoshi
渋谷 光義 所属 法学部 法律学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2005/07 |
形態種別 | 論文その他 |
標題 | 「権利外観理論に基づく被偽造者の手形責任」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『商法の歴史と論理』倉澤康一郎先生古稀記念論文集 |
出版社・発行元 | 新青出版 |
巻・号・頁 | 457-499頁 |
概要 | 広島地裁平成11年3月29日判決を契機として、権利外理論に基づいて被偽造者の手形責任の根拠づけるための要件について考察を試みたのが本稿である。①「法的信憑性を有する外観存在」という要件については、手形に押捺された印章如何が決定的である。②「取得者の信頼」という要件については、手形法10条または同16条2項が類推適用されるべきである。③「外観作出の帰責性」という要件については、被偽装者が――予め偽造の危険を支配できる立場にあることを前提に――自己の印章を他人に交付した点や、印章の保管上の注意を怠った点が問題とされるべきである。以上の要件を設けることで、理論的にも無理なく、被偽造者の手形責任を基礎づけることができる。 |