オオハラ シュンイチロウ
OHARA Shunichiro
大原 俊一郎 所属 法学部 法律学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/01 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | ウィーン体制期国際秩序への普遍史的理解の深化―19世紀国際政治史における自由主義の影響― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『亜細亜法学』 |
巻・号・頁 | 51(2),333-352頁 |
概要 | ドイツ歴史学派の国際関係論における普遍史的伝統いわゆるランケ的伝統は、国際システム論の系譜に属するヘーレン的伝統と並ぶドイツ歴史学派の二大流派である。本稿では、ランケ的伝統とヘーレン的の観点から展開された19世紀史の主要な論点を確認し、19世紀史をヘーレン的観点から成る単線的な国際政治史としてだけでなく、複合的な国際関係史として実証的に検証する作業の手始めとして、主に普遍史的伝統(ランケ的伝統)の観点からレビュー論文の体裁で論点の洗い出し作業を行った。まず、普遍史的伝統の定義を行い、次いでその伝統がウィーン体制から始まる19世紀国際政治史の問題性につき、英語圏で主張されているような保守政治の硬直化という観点ではなく、欧米政治思想のメインストリームたる自由主義に由来するものとして捉えてきたことをを検証した。さらに現在の普遍史的伝統に属する19世紀国際政治史の議論を検証し、そうした議論が現在の国際政治にとってのアクチュアルな問題性と深く結びついていることを論じた。 |