イタガキ フミヒコ
Itagaki,Fumihiko
板垣 文彦 所属 経営学部 経営学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/03 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 乱数生成課題は青年期の精神年齢尺度になりうるか? |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 電子情報通信学会技術報告書 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 電子情報通信学会 |
巻・号・頁 | 116(529),25-30頁 |
著者・共著者 | 板垣文彦・伊藤憲治 |
概要 | 人間に1桁の数を用いてランダムな数系列の生成を求める乱数生成課題は、どのような系列の生成も許される点で拡散的思考の課題であり、それをランダム性の質として評価できる点は創造性評価の課題であるといえる(村上[1])。この課題はPISA調査で使用される非定型(複雑で,新規で,非ルーチン的な)課題の典型であり、数に関する過去の知識が役に立たないことから、逆に純粋に思考過程を反映すると考えられる。実際に、ランダム生成課題はBaddeley[2]のワーキングメモリ・モデルにおいて監督的注意機能である中央実行系を反映する課題として採用され、前頭葉機能との関係が指摘されている。興味深いのは前頭葉の発達は20代前半まで継続することが指摘されており、そうであればその青年期後期まで続く精神発達の側面を乱数生成課題とそのワーキングメモリ特性の側面から分析できる可能性がある。実験1では予備研究として過去の大学生データを基に短い年齢差を反映する精神年齢尺度の構成を試みた。実験2では年齢軸と同様に乱数生成課題から分析が可能なワーキングメモリ関連指標、並びに同じ青年期後期に発達を示す多面的自我同一性との関係を検討した。 |