シブヤ ミツヨシ   SHIBUYA Mitsuyoshi
  渋谷 光義
   所属   法学部 法律学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2013/01
形態種別 大学・研究所等紀要
標題 「白地手形の流通と不当補充の抗弁(二・完)――ドイツ法を中心に――」
執筆形態 単著
掲載誌名 亜細亜法学
出版社・発行元 亜細亜大学法学研究所
巻・号・頁 47(2),1-32頁
概要 比較法的な観点から、ドイツ法を中心に「補充権の範囲について善意・無重過失であった白地手形の取得者が自ら合意に反する補充を行った場合に、この者が不当補充の抗弁から保護される」という規範が商慣習法として判例・学説によって承認された経緯を確認するとともに、「いかなる法律構成に基づいて、右の規範が認められるのか」という問題点を考察したのが本稿である。ドイツ法の解釈として、右の規範は、「証券外の合意に基づいて非設権的に授与された補充権が未完成手形の所有権の譲渡に追随して(=未完成手形の裏書または引渡によって有価証券的に)移転される」という理解を前提として、「補充権の権利外観的取得」という法律構成に基づいて理論的に根拠づけることができる。白地手形の取得者の善意・悪意を判断すべき時点については、白地手形の取得時に善意・無重過失であれば足りるとする説が支持されるべきである。